覚醒レベルが低い患者さんに、いつから声かけや訓練を始めてよいか悩んだことはありませんか?今回はJCS(Japan Coma Scale)を軸に、声かけ開始の“見極めポイント”を整理しました。

JCSでⅢ-200の患者さんに対して、いつから声かけを始めるべきでしょうか?反応がまったくなくて…



JCSⅢ群は「刺激しても覚醒しない」状態だから、言語的介入はまだ時期尚早かな。まずは観察を中心に。



では、JCSⅡ-30くらいになったら声かけを始めていいんでしょうか?



うん、Ⅱ群は「刺激すれば覚醒する」レベル。Ⅱ-30なら、呼名反応や開眼が見られるはずだから、短く優しい声かけから試してみるといいね。



それでも反応が薄かったら、どう判断しますか?



目を開ける、視線が合う、まばたき、指の動きなど、非言語的な反応を見逃さないことが大切だよ。



JCSがⅠ群に上がったタイミングで、本格的な言語評価を考えても大丈夫ですか?



そうだね。JCSⅠ群(覚醒状態)になったら、SLTAやWABの導入を検討していい。ただし、疲労や注意力の持続に注意しながらね。



ありがとうございます。JCSの群分類を活かして、段階的に介入していくようにします!
🔑 Key Point|要点整理
- Why:JCSは日本で一般的に用いられる意識レベル評価法。覚醒段階を見極めることで、訓練タイミングや方法を適切に調整できる。
- How(JCS別対応):
- Ⅲ群(刺激に反応なし):訓練導入は見送り、観察と体位調整中心
- Ⅱ群(刺激で覚醒):呼名反応・開眼が見られれば、短い声かけ・環境音刺激を開始
- Ⅰ群(覚醒):声かけ+評価ツール(SLTA等)導入可能。注意持続に配慮
- Tip:声かけは“相手が反応しはじめる最初のサイン”を逃さないためのアンテナ。反応が薄くても、継続観察が力になります。



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📝 Memo|参考資料
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