リハビリの目標を立てるとき、「表出語数を増やす」「復唱ができるようにする」など、つい機能的(身体機能に着目した)目標だけに意識が向きがちです。
でもカンファレンスで「ICFの活動・参加まで落とし込んで」と言われ、戸惑う新人STも少なくないんじゃないでしょうか。今回は、ICFと機能的目標をどう繋げて考えるかを整理しました。

患者さんの目標を「復唱課題で10語正答する」にしたのですが、カンファで「それは機能目標だね。活動・参加の目標も書いて」と言われてしまいました…。どうしたらいいでしょうか?



うん、いい気づきだね。その「復唱ができる」という機能が、実際にどの場面で役立つのかを考えてみようか。



実際の場面…例えば、病棟のナースコールで自分の名前を言えるようにするとかですか?



そう、それが活動レベルの目標だね。さらに、その結果として「自分でナースを呼べるので安心して療養できる」となれば、参加レベルの目標になる。



なるほど…。復唱のトレーニング自体は手段であって、最終的に「何ができるようになるか」を考えるんですね。



その通り。ICFでは、身体機能、活動、参加の3層を意識するんだ。機能目標だけだと、「できるようになったけど使わない」になりがちだからね。



分かりました!これからは機能目標の先にある活動や参加まで視野に入れて設定してみます。
ICF(国際生活機能分類)は、WHOが定めたリハビリのフレームワークです。
身体機能(Body Functions)→活動(Activities)→参加(Participation)
の3層構造で目標を考えるのがポイントです。
例えば:
- 機能目標(身体機能):復唱ができる、音読ができる
- 活動目標:伝言メモを読める、ナースに自分の希望を伝えられる
- 参加目標:療養生活で自分の意志を尊重される、家族と会話を楽しめる
身体機能を高めること自体も大切ですが、それが患者さんの日常にどう活きるかが重要です。
ICFの視点を入れると、チーム内で目標を共有しやすく、患者さんや家族にも理解されやすい目標になります。



たとえば、
項目 | 例 |
---|---|
🔷 機能的目標 | 単語の復唱が10語可能になる |
🔷 活動目標 | ナースコールで「名前」を言える |
🔷 参加目標 | 自分で看護師を呼び安心して入院生活を送れる |
項目 | 例 |
---|---|
🔷 機能的目標 | 音読が可能になる |
🔷 活動目標 | 伝票を読んで注文できる |
🔷 参加目標 | 退院後にレストランで家族と食事を楽しめる |



このようになるんじゃないでしょうか
🔑 Key Point|要点整理
- Why:機能目標だけでは「できるけど使わない」リハとなりやすい。ICF視点で活動・参加まで広げる。
- How:
- 機能→活動→参加の順で具体的な場面を考える。
- 「誰と、どこで、何をするか」を意識して目標を設定する。
- チーム内や患者・家族と目標を共有する。
- Tip:活動・参加の目標は「患者の希望」を聞いて決めると説得力が増します。



あなたは機能目標とICFの活動・参加目標、どうやって繋げていますか?ぜひコメントで工夫や事例を教えてください!
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